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夏は、バーベキューに焼き鳥と、炭や薪の香りをまとった香ばしいグリル料理が食べたくなりますよね。乾いた喉に冷えたビールも合いますし。そして、その反対に寒くなり始めると時間を惜しまずじっくりと燻煙にかけたスモーク料理を食べたくなりませんか?アルプス山麓の山小屋の暖炉の前にでもいる気分で濃い赤ワインと共になんて...。その理由は私達に御先祖様の遺伝子が組み込まれているからなのかもしれません。
スモークという食品加工法が始まったのは、人類が火を使い始めて間もない石器時代と考えられているそうです。焚火のそばに吊るしてあった肉や魚に煙が自然にかかり、それらの保存性が高いことを発見しました。スモークは、作物も狩猟もできない冬の間の食料保存の問題を解決させてくれたのです。そのような背景からか、この季節になると、スモーク料理は私達に温かな郷愁を感じさせてくれます。また、現代ではスモークは保存食としての利用以上に、独特の色合いや風味、味を楽しむことが主流になっています。
この度、私達は、スモーク料理の醍醐味を楽しんでいただくため、よりワイルドなメニューを提案させていただきました。遠い昔に思いを馳せながら、テーブルマナーなど気にせず、ガツガツ召し上がってください。
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豚タンスモークと牛のアキレス腱、赤いんげん豆の温製サラダ 1,400円
Insalata di Lingua di Maiale Affumicato e Nervetti con Fagioli
ちょっと変わり種のサラダをご紹介いたします。それは私が北イタリア・パダナ平野のど真ん中にある内臓料理で有名なレストランでの修業中、寒い季節限定でメニューに載せていた一品です。まず、豚タンを数種のスパイスと岩塩で3週間ほどマリネした後、お湯でボイルし、別に茹でておいたアキレス腱と白いんげん豆と共に熱いうちにレモン汁とオリーブオイルを振りかけ、混ぜただけの簡単なサラダです。シンプルですが、味は格別!!豚タンのスパイシーさと、アキレス腱のゼラチン質、そして白いんげん豆の淡白な食感がレモンの酸味と合うこと...。そのレストランでは、オーナーのお祖父さんの時代からこの料理をお客様にお出ししているのだとか。なるほど、基本的な美味しさは、今も昔も変わらないものなのですね。
私達は、オリジナルのレシピに加え、豚タンをスモークした後、白いんげん豆を赤いんげん豆に変え、味をより重厚に仕立て、少しアレンジをいたしました。より体の温まるサラダに仕上がっております。
ピッツァ スカモルツァ・アッフミカータチーズとサン・ダニエーレ産プロシュート 1,800円
Pizza Scamarza Affmicata e Prosciutto di San Daniele
一年ほど前のフェアーで大人気だったピッツァの復活です。南イタリアを代表するチーズ、モッツァレラチーズの親戚、スカモルツァ・アッフミカータチーズを乗せて焼き上げたボリューム満点のピッツァです。
本場イタリアでスカモルツァチーズは、カットしてそのままいただく他に、パニーノの具材にしたり、フライパンでソテー、または、薪でグリルしたりして、溶けかけのものをいただきます。もちもちの食感がたまらなく美味しいチーズです。
私達はそのチーズをナポリ産モッツァレラチーズから加工し、作りました。モッツァレラチーズを約2週間熟成庫に吊るし、水分を抜き、スモークを丹念にかけた後、3週間熟成させて完成です。そのチーズをふんだんに使い焼き上げたピッツァの上に素早く、スライスしたてのサン・ダニエーレ産生ハムを贅沢に乗せ、香り豊かにご提供させて頂きます。やっぱり、とろとろもちもちの食感と風味は、たまりません。
蝦夷鹿スモーキーミートボール入りトマトソースのブカティーニ 『カリオストロの城』仕立て 1,700円
Bucatini al Pomodoro con Pallottine di Cervo Affmicato
先月、私のイタリアの友人エリーコが彼女のエレナを連れて日本に観光にやってきました。彼女の出身はローマのあるラツィオ州の隣、アブルッツォ州のアクイラという町。私も観光で滞在したことのある高原にあるとても美しい街です。しかし、二年前の大地震により残念なことにその美しい街はほぼ壊滅してしまいました。彼女とそんなアクイラの話をしている中、彼女の地域の郷土料理の話になりました。その中で気になったのが、この地域伝統のミートボールソースのパスタ。なんだか昔見た映画『ルパン三世 カリオストロの城』でルパンと次元が酒場でとりあいながら食べていた"ミートボール入りスパゲティ" を思い浮かべてしまいました。
「う~ん、うまそう」是非作らなくては、と完成したのが、蝦夷鹿肉で作ったミートボールを、スモーク後、トマトで長時間煮込んだソースです。オリジナルでは仔牛肉を使用しますが、今が旬の蝦夷鹿を使うことでミートボールの濃厚な旨味がソースによく溶け込み、この季節に相応しい料理となります。合わせるパスタはソースと絡みのよい穴のあいているロングパスタ、ブカティーニを選択。ローマにも通ずる一品です。
『はじめ人間ギャートルズ』のような 骨付き豚すね肉の丸ごと燻煙ローストと冬野菜のオーブン焼き 2,800円
Stinco di Maiale Affumicato con Verdura al Forno
イタリアでスモーク加工を最も多く見かける地域は間違いなくトレンティーノ=アルト・アディジェでしょう。オーストリアとスロベニアに国境を接し、かつてはオーストリア領だったため、文化、言語などにドイツ的影響が色濃く残る地域です。それは料理にも同じで、この地域特産のスモーク生ハム・スペックやソーセージ類、川鱒の燻製などドイツの技術に近いスモーク加工品が多く製造されています。そして、標高が高く、雪深い地域のため、体をしっかりと温め、スタミナの付く料理が多いのも特徴です。
私がこの地域で修業中、休日に必ず向かうトラットリアがブルーニコという町にありました。郷土料理を隅々まで提供する温かなお店です。その店で印象的だったのが豚すね肉の丸ごとローストです。1kgはあろうかという骨付きの肉の塊。あの幼い頃に憧れていた『はじめ人間ギャートルズ』の肉の塊といったところでしょうか。しかし、前菜もパスタも普通に食べた後なのにそれがペロッとお腹に収まってしまう絶品料理なのです。この度はトレンティーノ=アルト・アディジェの食文化に習い骨付き豚すね肉を丹念にスモークし、現地の味を再現いたしました。是非、驚きの肉の塊をご賞味下さい。
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